大腸疾患の外科治療について

大腸とその区分について  

大腸は、食道・胃・十二指腸・小腸から連続し、右下腹部から時計回りに腹部を一周して肛門へとつながっています。長さは1.5mほどで、水分の吸収と便の貯留・排出などが主な機能です。下図のごとく、大腸は、口側から盲腸・上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸とならぶ「結腸」と、これに続いて肛門にいたる「直腸」に大きく分けられます。とくに直腸は便の貯留と排出に非常に重要な役割を担っています。

 

外科治療(手術)の対象となる主な大腸疾患  

外科治療(手術)の対象となることが最も多いのは、大腸がんです。良性疾患では、炎症の反復・膿瘍形成・狭窄を来した大腸憩室炎、家族性大腸腺腫症および内科的治療抵抗性の炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)などが手術対象となります。